(移転記事)
python・seabornの練習がてら、
メダロットSのパーツを性能比較してみました!
性能値正規化~クロスプロット
まず性能一覧を攻略WIKIから頂戴し、それに特性による性能上昇を値に追加した。
・ランクボーナスは記載の通り値を足したり掛けたりした。
・光学/重力/ゴースト/チャージ系等の場合、自機のCGは15と仮定した場合の性能上昇を適用した。
・重力系は、相手のhvは1と仮定した場合の性能上昇を適用した。
・アンチ系は、3回のうち1回発動と考えた平均である3倍(7倍・1倍・1倍)を威力に掛けた。
・防御無視・クリティカル確定は、威力+400として反映した。
・脚部特性は、脚部性能値に反映できるものだけ反映した。
・脚部適正は無視した。
次にパーツの各性能について正規化を行った。
・例えば装甲の最大値が5000、最小値が2400のとき、装甲値3000は
(3000-2400)/(5000-2400)≒0.23となる。
・正規化すると0が最低性能、1が最高性能となって、違う性能同士の比較もしやすくなる。
・このとき性能値に未定義があるもの(補助行動・戦車)はリストから除外した。
データが揃ったところで、まずは脚以外と脚のそれぞれについて、クロスプロットしてみた(左図)。
・脚以外(上図)では、装甲-威力と成功-(充填+冷却)に正相関がみられた。
一方で、威力-成功と威力-(充填+冷却)には強い逆相関がみられた。
・脚(下図)では装甲-(格耐+射耐)と回避-充冷に正相関がみられた。
一方で、(格耐+射耐)-回避には強い逆相関がみられた。
『heavy』と『light』の導入
そこで正相関があった装甲と威力または装甲と(格耐+射耐)の正規化値の和を『heavy』、成功と(充填+冷却)または回避と充冷の正規化値の和を『light』と定義してプロットした(右図)。
基本的に『heavy』と『light』が両方高いパーツはなく、どちらかが高いパーツはもう一方が低くなっていることが読み取れる。
(緑矢印は装甲と成功が異常に高いプリミティベビー頭で、例外中の例外)
また黒っぽい方がhvパーツを示しており、hvパーツは『heavy』が高く『light』が低い傾向にある。
(赤矢印はデビルボディで例外 hvパーツじゃないのが不思議)
続いて、脚以外の各性能正規化値を箱ひげ図にした。
頭(h)は装甲と充填+冷却が高く、右(r)は成功が高く、左(l)は威力が高いのが読み取れる。
またhvパーツの方が装甲と威力(heavy)が高く、成功と充填+冷却(light)が低いことも明示された。
また、同様にした脚の箱ひげ図を示す。
脚もhvが大きいほど装甲と格耐+射耐(heavy)が高く、回避と充冷(light)が低い傾向にある。
成功と回避があまり重視されていない現環境では、
最低限の火力にすることで充填と冷却を、あるいは最低限の充冷とすることで装甲を
それぞれ上昇させることができ、構成改善に寄与すると考えられる。
これについては後述の参考文献も参照されたい。
パーツの一律評価
評価関数がプレイヤーの個性が出るところでもあり、
また火力が高ければ強い構成というわけでは決してないので難しいところだが、
今回は各正規化値を2乗して足してルートを取った値が大きいほど優秀、と仮定した。
まず脚以外について。
最上位のフラクチャとインパルスが目につくが、
これは全パーツ中最高性能を1つと上位の性能を1つ持つのが特徴である。
ルッツブレードも同様である。
ただしどれも威力が低く、メインウエポンとして採用されていることはほぼない。
リーグでよく見るのはディサイン、ショルダーヘッド、デスブレイク、アールサイズ、シュートバレル、デスブレイン、ストロボあたりである。
これらは4つ中3つ以上の性能値が中位~上位に位置しており、欠点が少なく使用感がよいことをユーザーが体感していると思われる。
続いて脚について。
脚の方は特性を脚部性能に反映することが難しいものが多いが、
それでも兵器系・ラスボス系のものやエンジェル系のもの、またブロードポーチ、トロイモクバ、ダイコクチョー、トブンダーが目につく。
火力機であれば最速を取る必要が低いから、この表の上から選ぶことにしても充分役立つだろう。
更なる検討を要す
全体を通して、この評価関数の問題点は、成功・回避の上昇に比例してアドバンテージが上昇するものではないということにあると考えられる。
命中判定はおそらく比例ではなく閾値的な挙動をしていると思われ、
過剰に成功・回避が高くても無意味なシステムになっていると推定される。
これについては、袴矢さんが精度の高い近似式を発見しているので、
詳しくはそちらも参照されたい。